太鼓眼鏡の似非教育学的考察

太鼓眼鏡のブログです。不定期更新ですが、よろしくお願いします。

NSフォーラム

今日はNSフォーラムに参加してきました。内容としてはデータサイエンティストの要請とそれへの1つの答えとしてのMOOCsといったところ。

教育学以外の方のMOOCsに関する講義を聞けるのは珍しいのでとても興味深かった。反面、MOOCsをあまりにも神聖視というかイノベーションとして捉えすぎているとも感じた。

もちろん教育機会としてMOOCsは優れているし、適切に用いられることでデータサイエンティストの数が増える可能性は否定出来ない。しかし、その修了者がほとんど学位所持者であることを考慮すると今いるデータサイエンティストが暇つぶしにやって能力を少し上げるくらいのことが現実で起きていることなんじゃないか。

特に日本では放送大学やJMOOCの受講登録者の年齢層を見ればわかるように、定年後にそれこそ暇つぶしに学位をとるご老人が多い。若者で、しかも統計学なんてさっぱりだけどちょっと興味あるんだよな、という人へのアプローチを考えない限りはほとんど効果はないのではないかと予想している。

少し話に上がっていた滋賀大学?の統計学部?の新設に関しても同様で、統計学に興味のある人材がどのくらいいるのか知らないけれど、定員割れしそう…というのが正直な感想。

統計学を学んだことによるメリット(就職率とか年収とか)が明らかに提示されて、知名度が一般化しないとね。

統計学は最強の学問である」から統計学自体はブームだと思うのだけど、どうしても初心者用の本と学者御用達の専門家向けの本の2択になってしまっている。その間の橋渡し的な役割を担う本や講座が必要なんじゃないだろうか。